5月17日（水）

父が会社に出なくなり、5月からは私が少し会社を開けるのが日課でした。
その日の報告もあり、平日は毎日のように実家に行くようになりました。

私の誕生日前日、5月17日。
一昨日までは元気に宅配寿司も１人前食べていた父が動けなくなりました。
足がむくみ、自分で足を動かすことが困難になったのです。
身長174cmの父を、身長145cmの母が動かすのはとても無理なことでした。
私も妊娠していて力半分しか出せず、何となく先が不安になりました。
市内の携帯電話も教えてくれている医師に連絡し、父の状態を説明しました。
「わかりました、明日の木曜日、午後が休診ですから伺いましょう」
明日、先生がきてくださる・・束の間の安心でした。
その日の午後７時、先生がきて下さいました。「明日では？」の問いに心配なので駆けつけてくれたとのこと、良かった・・。
先生の話では、父はかなりの栄養失調であることがわかりました。
癌の再発以前の問題として、今、この状態を脱するには、大きな病院に入院して、栄養と輸血の点滴を受けることだというお話でした。
簡単に紹介状も書いてくださり、明日にでも早く行ったほうがよいということでした。
このとき、父はまだ歩くことが可能でした。

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その日の夜中、父はトイレに起き、廊下で転びました。
その音に母は飛び起き、父の元に行くと、父は顔から出血していました。
手を出す前に顔を打ってしまったのでした。
傷は浅いようでした。